IEC 61000-4-2には「優先する試験方法は接触放電法であり,気中放電法は接触放電法が 適用できない場合に用いる。」と記述されているが、具体的にどのように判断しますか?

IEC 61000-4-2には「優先する試験方法は接触放電法であり,気中放電法は接触放電法が 適用できない場合に用いる。」と記述されているが、具体的にどのように判断しますか?

<接触放電>
一般的な電子機器の場合、筐体の固定に使用しているビス、金属筐体の金属部分(円錐チップを使用し、塗装を突き破り金属に接触させて評価を行う。)
インターフェースコネクタの金属シェルなどに対して接触放電試験を実施します。
なお、IEC 61000-4-2はシステムレベルで規定された規格であるため、基板上の部品や伝送線路上に直接静電気を印加することはありません。

<気中放電>
気中放電試験における印加箇所は、樹脂部、液晶画面の全面、筐体の隙間、通風孔など、表面が絶縁されている箇所です。
​樹脂筐体の隙間から、内部の金属シャーシ、プリント基板に放電することを期待して印加します。

『筐体の隙間など』 この説明は、Ed.2にはありません。Ed.3に記載される予定です。
    • Related Articles

    • 試験結果の報告には何が含まれますか?

      試験結果の報告には、試験条件および試験結果が含まれます。具体的には以下の内容が記載されます。 試験の目的と概要 試験対象の詳細 試験環境の条件 試験手順の詳細 試験結果の分類と評価
    • 試験レベルにはどのようなものがありますか?

      試験レベルは、静電気放電の強度に応じて設定されています。具体的には以下の通りです。 レベル1: 接触放電 2kV、気中放電 2kV レベル2: 接触放電 4kV、気中放電 4kV レベル3: 接触放電 6kV、気中放電 8kV レベル4: 接触放電 8kV、気中放電 15kV レベルX: 特殊条件(特定の用途や環境に応じたカスタム設定)
    • IEC 61000-4-4試験時、ACアダプタ付のEUTにはどのように試験すればよいでしょうか?

      IEC61000-4-4ではACアダプタ付きのEUTに対する試験方法について特別な指定はありません。 規格で規定している以下2点を考慮します。 1. 試験器と供試品の距離は50cm 2. 供試品の各部は50cm離す ACアダプタがある場合は、ACアダプタも供試品の一部として考えることになりますので、まずは上記1に従いACアダプタを試験器から 50cmの位置に配置します。 そして、上記2に従いACアダプタと製品本体を50cm離します。このとき試験器からの距離も50cmにし、上記1も満たします。
    • IEC 61000-4-3とは何ですか?

      IEC 61000-4-3 は放送や無線通信などで用いられるような無線周波電磁界に対するイミュニティの評価のための試験法を定めた規格です。
    • 雷サージ試験が規定されているIEC 61000-4シリーズの規格番号は?

      雷サージ試験はIEC 61000-4-5で規定されています。

    注目の製品