IEC 61000-4-4の配線において、試験器とEUTの電源線高さは10cmと規定されていますが、一次側と試験器間の高さはどのように考えて配置すれば良いですか?

IEC 61000-4-4の配線において、試験器とEUTの電源線高さは10cmと規定されていますが、一次側と試験器間の高さはどのように考えて配置すれば良いですか?

規格では明記されていませんが、一次側~試験器間の配置も10cmの高さを推奨し、ケーブル長も毎回同じになる様に決める必要が有ります。
【理由】
ファスト・トランジェントバースト試験のようなコモンモード試験は、グランドプレーンを基準に各ラインにノイズを注入し、ノイズ電流のループは、EUTを含めたグランドプレーンとの寄生容量で決まるので各ケーブルとグランドプレーンとの距離(高さ)は重要です。
ケーブルを配置する時に上下にたわみが生じ、これが試験の差となる可能性があり、例えば高さ規定1cmに5mmのたわみが生じた場合と、高さ規定10cmに5mmのたわみが生じた場合では、後者の方が相対的に寄生容量のばらつきが小さくなり、試験再現性が良くなります。その意味で10cmという高さが推奨されます。

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