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試験方法
雷サージ試験器LSS-720シリーズとLSS-6330シリーズやF03シリーズ(IEC規格)とではどちらが耐圧(絶縁)試験に向いていますか?
要求が耐圧(絶縁)試験の場合、LSS-720が最適です。 SURGE OUT端子とGNDから出力を取ることができます。
雷サージ試験でSURGE OUTからバリスタを介してEUTの信号線に印加しています。 どのようなバリスタを使用すればよいか、一般的な選定基準はありますか?
特に決まりはないので、試験レベルと信号ラインへの影響で選定することになると思います。複数のバリスタで以下を確認して選定されるのはいかがでしょうか? (1) 試験時の接続状態で信号の疎通や波形を確認し、伝送品質が許容内であること。 (2) バリスタ単体で試験レベルのサージ波形を確認し、波形劣化が少ないこと。
雷サージ試験で、AC100 V / 200 V が接地線なしの2 線で供給され、供試装置にFG 端子がある場合、FG端子はどこに配線すればいいでしょうか?
FG端子は3線の場合と同様に、試験器のPE端子に接続して試験を行います。 コモンモードの試験も実施します。
雷サージ試験器の使用において絶縁手袋を装着する必要は有るか? 労働安全衛生規則341条などに絶縁用保護具等に関する定めが有るが、サージ試験機の使用が、この法令の規則に該当するのか。
絶縁手袋は必須ではありません。 取扱説明書に「各ケーブル及び接続バーの接続変更をおこなうときは本試験器の電源を『切』にしてから行うこと」とあるので「活線中は操作しない」という機器になります。 雷サージ試験自体は問題ないですが、雷サージ試験後のEUTでは入力電圧の端子などに電圧が残っていることも考えられるので、そちらに触る際には除電や検電をして電圧が残っていないことを確認し、感電防止をした方が望ましいです。
LSS-INJ6401SIGのコンデンサ結合、アレスタ結合の選択はどのように考えればよいですか?
IEC61000-4-5 Ed.2では、結合方式は上位規格、または製品仕様で決定するとされていました。 ただし、アナウンスとして、コンデンサ結合が望ましい方法で、コンデンサ結合が出来ない場合にアレスタ結合を行うという記載が有ります(規格書6.3.2.1、6.3.2.3)。 ...
雷サージ試験器LSS-720B2使用にあたり、資格が必要でしょうか?
国家資格や認定資格などの取得の必要性はありません。 但し、殆どの試験器の取扱説明書には下記の重要安全事項が書かれています。
RS-485(対称線)の試験をLSS-INJ6401またはテレコムCDNで通信しながら試験する方法はありますか? 高速通信線用重畳ユニットが高額で導入が難しいため、代替試験を検討しています。
RS-485の試験をLSS-INJ6401またはテレコムCDNで通信しながら試験するのは困難です。 LSS-INJ6401は非対称線の試験用で、減結合Lがコモンモードで巻かれていないので差動信号は通過できないと思われます。 テレコム重畳部は電話線を想定してますので想定周波数は数kbps です。 減結合Lが2線ずつコモンモード巻きしており、通信に対してはインピーダンスとなるので、 あまりに低い電圧やEUT側のインピーダンスが低い場合に電圧降下がおきて通信不能となる可能性があります。 (電話線 ...
雷サージ試験で、印加先に電圧を持っているEUT(例:電源装置の出力ポート、パワコンなど)へ試験可能でしょうか?
・LSS-6330シリーズ:CDN電圧を超えない場合は試験可能。位相角印加はLINE SWをONすれば可能です。 取説「EUT LINE 電圧検出」参照(パルスアウトからの印加は不可) ・LSS-F03シリーズ:常にホットスイッチ動作をするソフト改造が必要です。 改造後はCDN電圧を超えないこと。位相角印加はLINE SWをONすれば可能(サージアウトは印加不可)
機器配置(試験環境)について教えて下さい。
電源線に対する試験では試験配置については特に規定されていませんが、CDN出力からEUTまでのケーブル長は2m以内とし、EUTや補助機器の電源は絶縁トランスを介して供給します。 電源線以外の試験は非シールド線(不平衡線、平衡線(屋内)、平衡線(屋外))、シールド線に分類され、非シールド線においてはそれぞれの要求に対して、専用のCDNを用いて試験を行います。
雷サージ試験で絶縁トランスは必要ですか?
試験器にEUT用AC電源を接続する場合は必要となります。 直接、試験器にAC電源を供給すると、試験器内部の漏洩電流の影響により、供給電源に設置されている漏電遮断機が作動する可能があるため、 絶縁トランスを試験器のACライン入力部とACライン電源の間に接続して下さい。
EUT用ACライン電源に安定化電源を使用できますか?
基本的には問題ないかと思います。 しかし、安定化電源の出力をラインフィルタ経由で絶縁トランスへ接続すると、ラインフィルタと絶縁トランス間で共振が起こり、波形が歪むことがあります。 回避するには、ラインフィルターを使用せずに結線することで回避できる可能性があります。
DCラインへ雷サージを印加したいのですが、絶縁トランスは必要ですか?
基本的には必要ありません。 DC重畳部にもデカップリング回路がある為1次側は保護されておりますが、最大試験電圧15kVノーマルモード印加でもライン対地間電圧約200Vほどが1次側にかかります。 24V系のDC電源では約10倍の大きな電圧が出力ポートにかかりますので、DC電源の仕様に応じてSPDや避雷素子を入れるなど対策してください。
IEC 61000-4-5 ed.3ではなぜ300m以上の屋外通信線は10/700μsのサージを使用するのか?
長い伝送線路を持つ場合、そこを経由してくるサージは配線のL成分によってパルスはゆっくりで、エネルギーは小さい波形になることが想定されます。 それを模擬したものが10/700µsであり、1.2/50μsの試験を補完するものとなります。 そのため、299m以下の屋外通信線の場合は1.2/50μsで試験を実施いたします。
EUTがDC電源駆動でAEからの入力にサージを重畳させる際に補助装置をバックサージから保護する為の方法について教えて下さい。
バックサージによる補助装置の保護として絶縁トランスを補助装置-雷サージ試験器間に入れます。 但し、EUT側のDC電源には絶縁トランスは入れないで下さい。 ※バリスタやアレスタを入れることはOKです。その場合、試験レポートには明記する必要があります。
雷サージ試験のシールド接続線に対して試験を行う際、グランドプレーン上に試験者が立っても感電などの問題はありませんか?
測定者がグランドプレーン上にいても問題ありません。 人体に電流が流れる回路ができていないためです。
試験を実施する際に接地工事は必要ですか?
電気設備技術基準に基づく接地工事にはA~Dまでの4種類に大別されていますが、特別、試験では接地工事は必要ありません。 ただし電源コードは保護接地端子を備えた電源コンセントに接続して下さい。
雷サージ試験器LSS-6330シリーズで電源重畳試験をする際、スタートボタンを押すとCDNから出力される電圧が100V設定に対してL1-N:70V、L2-Nが130Vと、バラバラになりEUTが動作しなくなります。どのようなことが考えられますか?ちなみにACの供給はトランス式の電源装置を使用しています。
LSS-6330シリーズの他、LSS-F03シリーズではサージ発生部も負荷となります 。印加相にサージ発生部(負荷)が接続されることで、使用するAC電源装置によっては印加相の電圧降下、 印加しない相の電圧上昇が発生する事が有ります。トランスを使用した電源で発生する可能性が有るので、安定化電源を使用することをお勧めします。
雷サージ試験器LSS-F03とインパルスノイズ試験器INS-AX2-450を使用しています。 注入&リターン相は変えずに印加極性を+/-で切り替えた場合と、印加極性は変えずに注入&リターン相をL1/L2で切り替えた場合では、どちらも供試品にかかるノイズ波形は同じになるのでしょうか? その場合、印加極性と注入・リターン相どちらを可変させて試験を行った方が良いのでしょぅか?
供試品にかかるノイズ波形は、雷サージ、インパルス試験ともに同じになると考えられます。 ただし、理想的には同じ波形ですが、インパルス試験は高周波成分が多いためEUTやセッティングによってノイズの回り方が異なることがあります。 そのためL-N(N基準)"+”とN-L(L基準)"⁻-"で試験結果が異なる場合がある為、両極性、逆接続含む4パターン実施を推奨します。 雷サージは、ほとんど高周波成分を含まない為、極性切り替えのみで良いかと思います。
EUTがDCバッテリーで、印加する側に電圧を持っていますが、雷サージ試験はどのように試験すればよいでしょうか?
LSS-F03シリーズはホットスイッチ回路が動作しないとバッテリーからの電流で切替ユニットを焼損させるため、有償ですが、「いつでもLINE_SWをONできるようにする改造」が必要です。 LSS-6330シリーズ(製造・販売終了品)は切替が一般リレーなので、焼損の心配はありません。そのまま使用できます。
LSS-720において、正負極を入れ替えた際に、過度な電圧が印可されることはありますか? (EUT:コンデンサ)
過度な電圧が印加されることはありません。EUTがコンデンサであれば電荷がたまっている可能性があるため、極性切替前に除電プローブで 端子等を事前に除電いただくことをお勧めいたします。
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