FAQ(よくある質問と回答) | 試験方法 | ナレッジベース
試験方法
雷サージ試験器LSS-720シリーズとF03シリーズ(IEC規格)とではどちらが耐圧(絶縁)試験に向いていますか?
試験要求の規格に従いますが、耐圧(絶縁)試験の場合、LSS-720が最適です。
雷サージ試験でSURGE OUTからバリスタを介してEUTの信号線に印加しています。 どのようなバリスタを使用すればよいですか?
参照規格に規定がない場合、試験レベルと信号ラインへの影響で選定することになります。複数のバリスタで以下を確認して選定してください。 (1) 試験時の接続状態で信号の疎通や波形を確認し、伝送品質が許容内であること。 (2) バリスタ単体で試験レベルのサージ波形を確認し、波形劣化が少ないこと。
供試品の電源にPEが無く、FG端子がある場合、FG端子はどこに配線すれば良いでしょうか?
参照規格に従いますが、規定がない場合は非接続でノーマルモード試験を行います。 しかし、実際の設置状況を考慮しCDN出力のPEに接続してコモンモード試験も実施する方が望ましいです。
雷サージ試験器の使用において絶縁手袋を装着する必要はありますか? 労働安全衛生規則341条などに絶縁用保護具等に関する定めがありますが、この法令の規則に該当しますか?
絶縁手袋は必須ではありません。 取扱説明書に「各ケーブル及び接続バーの接続変更をおこなうときは本試験器の電源を『切』にしてから行うこと」とあるので「活線中は操作しない」という機器になります。 雷サージ試験自体は問題ないですが、雷サージ試験後のEUTでは入力電圧の端子などに電圧が残っていることも考えられるので、そちらに触る際には除電や検電をして電圧が残っていないことを確認し、感電防止をした方が望ましいです。
LSS-INJ6401SIGのコンデンサ結合、アレスタ結合の選択はどのように考えればよいですか?
IEC61000-4-5 Ed.2では、結合方式は上位規格、または製品仕様で決定するとされていました。 ただし、アナウンスとして、コンデンサ結合が望ましい方法で、コンデンサ結合が出来ない場合にアレスタ結合を行うという記載が有ります(規格書6.3.2.1、6.3.2.3)。 Ed3では、コンデンサ、アレスタの優先度の記載は無くなりましたが、GDT(アレスタ)使用時のノイズの影響について言及されています。 ...
雷サージ試験器使用にあたり、資格が必要でしょうか?
国家資格や認定資格などの取得の必要性はありません。 但し、殆どの試験器の取扱説明書には下記の重要安全事項が書かれています。
RS-485(対称線)の試験をLSS-INJ6401またはテレコムCDNで通信しながら試験する方法はありますか?
RS-485の試験をLSS-INJ6401またはテレコムCDNで通信しながら試験するのは困難です。 LSS-INJ6401は非対称線の試験用で、減結合Lがコモンモードで巻かれていないので差動信号は通過できないと思われます。 テレコム重畳部は電話線を想定してますので想定周波数は数kbps です。 減結合Lが2線ずつコモンモード巻きしており、通信に対してはインピーダンスとなるので、 あまりに低い電圧やEUT側のインピーダンスが低い場合に電圧降下がおきて通信不能となる可能性があります。 (電話線 ...
雷サージ試験で、印加先に電圧を持っているEUT(例:電源装置の出力ポート、パワコン、バッテリーなど)へ試験可能ですか?
・LSS-6330シリーズ:CDN電圧を超えない場合は標準のまま試験可能。位相角印加はLINE SWをONすれば可能です。 ・LSS-F03シリーズ:ファームウェア改造が必要です。 改造後はCDN電圧を超えないこと。位相角印加はLINE SWをONすれば可能です。
機器配置(試験環境)について教えて下さい。
電源線に対する試験では試験配置については特に規定されていませんが、CDN出力からEUTまでのケーブル長は2m以内とし、EUTや補助機器の電源は絶縁トランスを介して供給します。 電源線以外の試験は非シールド線(不平衡線、平衡線(屋内)、平衡線(屋外))、シールド線に分類され、非シールド線においてはそれぞれの要求に対して、専用のCDNを用いて試験を行います。
雷サージ試験で絶縁トランスは必要ですか?
試験器にEUT用AC電源を接続する場合は必要となります。 直接、試験器にAC電源を供給すると、試験器内部の漏洩電流の影響により、供給電源に設置されている漏電遮断機が作動する可能があるため、 絶縁トランスを試験器のACライン入力部とACライン電源の間に接続して下さい。
EUT用ACライン電源に安定化電源を使用できますか?
基本的には問題ないかと思います。 しかし、安定化電源の出力をラインフィルタ経由で絶縁トランスへ接続すると、ラインフィルタと絶縁トランス間で共振が起こり、波形が歪むことがあります。 回避するには、ラインフィルターを使用せずに結線することで回避できる可能性があります。
IEC 61000-4-5 ed.3ではなぜ300m以上の屋外通信線は10/700μsのサージを使用するのか?
長い伝送線路を持つ場合、そこを経由してくるサージは配線のL成分によってパルスはゆっくりで、エネルギーは小さい波形になることが想定されます。 それを模擬したものが10/700µsであり、1.2/50μsの試験を補完するものとなります。 そのため、299m以下の屋外通信線の場合は1.2/50μsで試験を実施いたします。
EUTがDC電源駆動でAEからの入力にサージを重畳させる際に補助装置をバックサージから保護する為の方法について教えて下さい。
DC重畳部にもデカップリング回路がある為1次側は保護されておりますが、 最大試験電圧15kVノーマルモード印加でもライン対地間電圧約200Vほどが1次側にかかります。 24V系のDC電源では約10倍の大きな電圧が出力ポートにかかりますので、DC電源の仕様に応じてSPDや避雷素子を入れるなど対策してください。
雷サージ試験のシールド接続線に対して試験を行う際、グランドプレーン上に試験者が立っても感電などの問題はありませんか?
測定者がグランドプレーン上にいても問題ありません。 人体に電流が流れる回路ができていないためです。
雷サージ試験器で電源重畳試験をする際、スタートボタンを押すとCDNから出力される相電圧が不安定となります。
LSSシリーズではサージ発生部も負荷となります。 印加相にサージ発生部(負荷)が接続されることで、使用するAC電源装置によっては印加相の電圧降下や 印加しない相の電圧上昇が発生する事が有ります。
雷サージ試験器で注入&リターン相は変えずに印加極性を+/-で切り替えた場合と、印加極性は変えずに注入&リターン相を切り替えた場合では、どちらも供試品にかかるノイズ波形は同じになるのでしょうか?
供試品にかかるノイズ波形は同じになると考えられます。
サージ試験で正負極を入れ替えた際に、過度な電圧が印加されることはありますか?(EUT:コンデンサ)
極性切替時に過度な電圧が印加されることはありません。 EUTがコンデンサであっても、発生部回路のインピーダンスによってサージエネルギーは放電されます。 ただし、極端に大きな容量である場合は、念のため極性切替前に除電を行うことを推奨します。
注目の製品