FAQ(よくある質問と回答) | 試験方法 | ナレッジベース
試験方法
EUTは電源です。インパルスノイズ試験器のEUT LINE OUTPUTに電源(EUT)を接続し、EUT LINE INPUT側に負荷を接続し電力供給しながら試験しても試験器が故障しませんか?
INSの入力定格の仕様を超えなければ故障はありません。
INS-S420では、EUTライン入力端子が L, N,PE の3つですが、 3相200Vラインへの印加を3相ラインのうち一本を外回しにするなどで 重畳ユニットを使用せずに試験可能でしょうか?
三相ラインの内一本を外回しにし、上記の入力する相間の電圧がAC240V以下であれば、INSーS420が故障することはございません。 ただし、三相の内、外に一本回す場合と三相用の重畳ユニットを使用した場合で、 試験結果に影響する可能性はございますので試験の実施はお客さまの責任で実施してください。
01-00006A(ラディエーションプローブ)の試験ではショートプラグの接続は必須ですか?
基本的なノイズのリターン経路としては同軸ケーブルの芯線→ラディエーションプローブ→同軸ケーブルのシールドとなっています。 グランドプレーンやEUTを通るループではないのでショートプラグは必須ではありませんが、ショートプラグの装着/未装着で周囲への結合が変化する場合があります。 そのため装着/未装着はどちらでも良いですが、どちらかに統一することを推奨します。
CA-805Bの両端には端子があり、そこからノイズ注入しますが、一方だけGND端子があります。ノイズの入力はGND端子側とは反対側の端子より入力する場合、GND端子側より入力する場合では結合されるノイズ結合の差が出ますか?※内部の配線状態は同じと仮定。
結合されるノイズはGND端子側でも逆でもほとんど変化はありません。 ただし、パルスアウトを接続した側の方が結合されるノイズが多くなる傾向があります。 (実際はケーブルの取り回しや接続機器、試験環境によって上記の傾向は変わる場合がありますが 、 例えばケーブルの両端オープンでケーブルの中心にCA-805Bをカップリングして両端に印加されるノイズを測定した場合はパルスアウトに接続されている側が高くなります。)
インパルスノイズ試験器の1次側と絶縁トランスの間に、外来からの電磁波による影響(配線がアンテナの役割をしてしまう)を防ぐためにフェライトコアを装着した場合、波形が変わることがありますか?
L-N間に装着した場合、コモンモードのノイズフィルターとなり、ノーマルモードの出力インピーダンスが下がることで、 接続されている負荷によっては、インパルスノイズの波形の立上がり時間が遅くなる現象が起きることがあります。
信号線への試験の場合、インパルスノイズの印加タイミングで何か推奨の設定はありますか?
信号線の試験ではVariableで試験の印加周期を設定します。 ただし、Variable最短が一番厳しいとは限りませんので、いろいろな印加周期を試すことを推奨いたします。 例えばINS-4040の最短周期は16msです。 同じく16ms周期でマイコンが情報を取りに行く場合、何時間試験してもマイコンのタイミングと合いませんので印加周期をずらす必要が有ります。
グランドプレーン上に絶縁支持台(高さ0.1m)を置き、その上にEUTを配置して試験を行います。
カップリングアダプタを使用する際はEUT用電源はインパルスノイズ試験器経由で取らず、一次側から単独で取ってください。 また電源線の試験の際は、カップリングアダプタはインパルスノイズ試験器と接続しないでください。
試験テーブルに置けない大型機器のEUTに対してのの機器配置はどのように行えば良いですか?
グランドプレーン上に絶縁支持台(高さ0.1m)を置き、その上にEUTを配置して試験を行います。
インパルスノイズ試験器とグランドプレーンをSGケーブルを使って最短で接続している場合、 試験器全体をグランドプレーンに載せなくても良いですか?
試験器全体をグランドプレーンに載せる必要があります。 試験器から出力されたノイズは最終的には試験器筐体内部のSGに戻りますが、 インパルスノイズは高周波成分が多いため、グランドプレーン-試験器の筐体(主に底面)がコンデンサとなり、リターン経路の一部になります。 グランドプレーンと筐体がコンデンサの電極部分に該当するため、筐体全体がグランドプレーン上にある場合と半分程度が上にある場合では コンデンサの容量が異なることになり、試験結果に影響が出る場合があります。
添付されている駆動電源ケーブルで大地接地が困難な場合、どのようにすれば良いですか?
インパルスノイズ試験器の背面にFG端子があります。接地が困難な場合のみ、適切な線材でこの端子を試験室の保護接地端子に接続して下さい。但し、グラウンドプレーンには直接接続しないで下さい。
グラウンドプレーンに接続するSGケーブルに仕様はありますか?
添付品されているSGケーブルをグラウンドプレーンに接続し試験を行いますが、接続できない場合は出来るだけ太く短い線材(3.5mm2以上の編組線を推奨)でグラウンドプレーンに接続します。
インパルスノイズ試験器の駆動電源ケーブルにも絶縁トランスが必要ですか?
必要はありません。絶縁トランスは試験器にEUT用AC電源を接続する時には必要となります。
卓上型機器のEUTを床に設置したグラウンドプレーン上で試験をしても良いですか?
試験を行っても良いです。
試験を実施する際に接地工事は必要ですか?
電気設備技術基準に基づく接地工事は、A~Dまでの4種類に大別されていますが、試験を実施する際の接地工事は必要ありません。但し、電源コードは保護接地端子を備えた電源コンセントに接続して下さい。
インパルスノイズ試験でファスト・トランジェント/バースト試験の代用は出来ますか?
試験の代用はできません。
ラディエーションプローブはどのように使用すれば良いのですか?
ループの大きいラディエーションプローブは全体的に均一磁界を与え、ループの小さいラディエーションプローブは強電界を部分的に与える特徴があります。EUTサイズなども考慮し、ラディエーションプローブを選定し、試験を行います。
カップリングアダプタはどのように使用すれば良いのですか?
ノイズを結合させる信号線などのインピーダンスから、最適な結合方式(容量性・誘導性)のカップリングアダプタを選定し、対象のケーブルに挟み込んで試験を行います。 一般的な例として、インピーダンスの高い通信線や信号線には容量性、インピーダンスの低い電源供給のあるような通信線には誘導性を用います。
インパルスノイズ試験で絶縁トランスは必要ですか?
試験器にEUT用AC電源を接続する場合は必要となります。絶縁トランス(ノイズ・キャンセラ・トランス)はACラインへ印加する時の感電及びACライン漏電遮断機動作を防止するために必要不可欠です。
インパルスノイズ試験での試験モード(コモンモード/ノーマルモード)とは何ですか?
コモンモード試験はグラウンドを基準とした電源ライン―グラウンド間の試験(例えばグラウンドを基準のL相に印加)で、ノーマルモード試験は電源ライン間の試験(例えばN相を基準としL相に印加)となります。製品仕様や設置環境によってノイズの伝わり方が異なるので両方のモードで試験をすることを推奨します。
機器配置(試験環境)の違いよって、試験結果に差異が生じますか?
インパルスノイズ試験の機器配置(試験環境)はメーカー間で異なる事があった為、工業会ガイドラインではIEC 61000-4-4(ファスト・トランジェント/バースト試験)での機器配置例を参考に見直されました。電源ケーブル長やEUTを配置する高さなどの要因で、試験結果に差異が生じる事がありますので、機器配置の確認・見直しが必要な場合があります。
インパルスノイズ試験の概要を知りたいのですが?
工業会のガイドラインなどに記載されている機器配置例などを参考に機器を配置し、試験条件(AC/DC駆動機器へのコモンモード試験/ノーマルモード試験、カップリングアダプタによる信号線の試験、ラディエーションプローブによる輻射試験)や試験レベルに従い、試験を実施します。
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