FAQ(よくある質問と回答) | 試験方法 | ナレッジベース
試験方法
静電気試験を行うにあたり、試験器のエージングは必要ですか?
規格での試験の気象条件は特に指定がされなければ、それぞれの製造者が規定するEUT及び試験機器の動作に対する限度値内でなければならないとなっています。
接触放電と気中放電とは何ですか?
接触放電はEUTの金属部に接触させ印加、気中放電はEUTの非金属部に近づけながら印加を行う動作モードの違いで、接触放電は円錐型の放電チップ、気中放電は丸型の放電チップを使用します。
直接印加(直接放電)と間接印加(間接放電)とは何ですか?
直接印加(直接放電)はEUTに接触放電もしくは気中放電で印加する方法で、間接印加(間接放電)は水平結合板や垂直結合板に円錐型の放電チップを接触させ印加する方法です。
長時間、片手で放電ガンのグリップを持ち続けることが大変なため、放電ガンの他の部分を持って試験を行っても良いですか?
片手でグリップを持って試験を行って下さい。グリップ以外の放電ガン本体や放電カップをもう片方の手で支えた場合、人の影響(容量)で出力波形が変化(Ip上昇)するため、試験結果が変わることがあります。
DC24VやAC100Vが出力されている端子に印加しても問題ないでしょうか?
問題ありません。放電ガンのグラウンドケーブルはEUTに接続せず、通常通りグラウンドプレーンに接続してください。EUTに接続すると短絡や、静電気試験器の電源が故障したりする可能性があります。
試験を実施する際に接地工事は必要ですか?
電気設備技術基準に基づく接地工事は、A~Dまでの4種類に大別されていますが、試験を実施する際の接地工事は必要ありません。但し、電源コードは保護接地端子を備えた電源コンセントに接続して下さい。
感電防止のため、ゴム手袋を使っても良いですか?
ゴム手袋を使って頂いても良いです。 静電気試験の規格であるIEC 61000-4-2では波形の検証は人体が介在しない状態で実施しますので、試験時には素手でも手袋をしていてもどちらでもかまいません。また、素手や手袋着用の指定はありません。 弊社では作業性の観点から素手で実施しています。
IEC 61000-4-2 Ed.2で気中放電試験を実施する時の試験電圧について教えてください。
気中放電試験の場合は、指定された試験レベルとその下位の全てのレベルを実施すると規格書に書かれています。理由は、低いレベル(例えば2kV)と高いレベル(例えば8kV)で、気中放電の放電する先が変化することによります。低い電圧では、直近の導体に放電しますが、高い電圧では、より遠くてもインピーダンスが低い導体に放電場所が変化するためです。
EUTの除電はいつ行えばよいですか?
除電は印加ごとに毎回実施します。EUTが帯電していると放電ガンの試験電圧との差が小さくなり、期待する放電電流が流れないためです。
CRユニットの値の違いにより、試験結果に影響が出るのでしょうか?
コンデンサは、容量(単位:F)が大きくなればエネルギー量が増えますので、エネルギーとしては厳しくなります。 抵抗は、抵抗値(単位:Ω)が小さいと瞬間的に電流が流れ、大きいとゆっくり電流が流れます。 どちらがEUTに厳しいか?は、EUTの特性により違うためどちらともいえません。
放電ガンのCRユニット(500pF-0Ω)使用時の注意点はありますか?
エネルギーが大きく、より電流が流れることで、高電圧スイッチ内部の絶縁性能が通常使用時より早く劣化し、リークが起こります。それにより、充電状態でも放電電極部で電圧が発生します。
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