規格
ISO10605 ED.3にて絶縁サポート(03-00066A)を使用して問題ないでしょうか?
絶縁サポートは、ISO10605 Ed.2における「絶縁支持体」にあたる製品となります。 ISO10605 Ed.3では、絶縁支持体についての記載が無くなり、全て「絶縁ブロック」に置き換わりました。 ※当社型番03-00054A そのため絶縁サポートは、ISO10605 Ed.2用のオプション品となります。
ISO10605 Ed.3における電子部品試験(電源供給なし)で使用する静電気散逸性マットは、 絶縁サポート(型式:03-00066A)を使用して試験に問題はないですか?
いいえ。 導電マット(型式:03-00055A)を使用する必要がございます。 静電気散逸性マットはISO10605 Ed.3によって、 ・高さが2mm~3mmの間 ・平方当たり10MΩ~1000MΩの間の表面抵抗率をもつ材料 という規定がございますので、絶縁サポートでは規格外となります。 そのため、上記2点を満たした導電マットを使用する必要がございます。
IEC 61000-4-2には「優先する試験方法は接触放電法であり,気中放電法は接触放電法が 適用できない場合に用いる。」と記述されているが、具体的にどのように判断しますか?
<接触放電> 一般的な電子機器の場合、筐体の固定に使用しているビス、金属筐体の金属部分(円錐チップを使用し、塗装を突き破り金属に接触させて評価を行う。) インターフェースコネクタの金属シェルなどに対して接触放電試験を実施します。 なお、IEC 61000-4-2はシステムレベルで規定された規格であるため、基板上の部品や伝送線路上に直接静電気を印加することはありません。 <気中放電> 気中放電試験における印加箇所は、樹脂部、液晶画面の全面、筐体の隙間、通風孔など、表面が絶縁されている箇所です。 ...
静電気試験について、なぜ規格ではリターンケーブルをグランドプレーンに接続しているのですか? 放電ガンホルダーのGND端子に接続して試験をするのと試験結果に違いはありますか?
まず、静電気試験器とリターンケーブルのメカニズムについてですが、 リターンケーブルを繋いだ先を基準電位(0V)としてループを作り、静電気を印加する方法を取っております。 グランドプレーンにリターンケーブルを接続する理由としては、面積の大きいグランドプレーンを基準電位(0V)とするため安定した基準電位を確保することが出来ます。 対して、放電ガンホルダーのGND端子では面積が小さく、不安定な基準電位になるため、試験結果の再現性に影響を与えるため規格で認められておりません。
ISO10605規格にて静電気試験を実施する際の試験環境について グランドプレーン(03-00007A)は3枚組になっているが、1枚のみの使用でも問題ないですか?
ISO10605規格にはグランドプレーンのサイズについての指定はございません。 ※IEC61000-4-2規格では「水平結合板よりも各辺50cm以上」の記載がございます。 従ってグランドプレーン1枚のみ敷く環境でもISO規格上問題ございません
プローブスタンドMODEL:03-00108Aは「IEC規格対象外品」となっていますが、当製品を使用して規格準拠の試験ができないということでしょうか?
IEC 61000-4-2の試験は、ガンを人が手で持って試験を実施することが原則です。 従って、ZAP(静電気自動印加システム)を含め固定スタンドやロボットでの試験は、規定外になります。 (自動車のISO10605 Ed.3では、ロボットを可とするAnnexの記載があります。) 固定治具を用いた試験はNGかという部分については、放電電流を確認するなど、依頼者、試験者の合意がとれれば問題ないと考えます。 試験方法は、試験レポートへの記載も必要です。
IEC 61000-4-2 静電気試験とは何ですか?
IEC 61000-4-2 静電気試験は、電子機器が静電気放電(ESD)に対してどれだけ耐性があるかを評価するための試験です。静電気放電は、乾燥した環境で化学繊維の絨毬や衣料を使用する際に発生しやすく、これが電子機器に触れると誤動作や故障を引き起こす可能性があります。この試験では、操作者から直接電子機器に放電する場合(直接放電)や、近くの金属物体に放電する場合(間接放電)をシミュレートします。
試験の目的は何ですか?
試験の目的は、静電気放電が電子機器に与える影響を評価し、誤動作や故障を防ぐための耐性を確認することです。これにより、製品の信頼性を向上させ、ユーザーの安全を確保することができます。
試験レベルにはどのようなものがありますか?
試験レベルは、静電気放電の強度に応じて設定されています。具体的には以下の通りです。 レベル1: 接触放電 2kV、気中放電 2kV レベル2: 接触放電 4kV、気中放電 4kV レベル3: 接触放電 6kV、気中放電 8kV レベル4: 接触放電 8kV、気中放電 15kV レベルX: 特殊条件(特定の用途や環境に応じたカスタム設定)
試験器の仕様はどのようなものですか?
試験器の仕様は、静電気放電を正確にシミュレートするために設計されています。主な仕様は以下の通りです。 エネルギー蓄積容量:150pF 放電抵抗: 330Ω 出力電圧: 接触放電 8kV、気中放電 15kV 出力電圧表示の精度: ±5% 出力電圧の極性: 正および負(切替可能) 保持時間: 5秒以上 放電操作モード: 単発(放電間隔は1秒以上)
試験手順はどのように行われますか?
試験手順は、静電気放電の影響を正確に評価するために厳密に定められています。具体的には以下の通りです。 直接放電試験: 接触放電および気中放電を行います。接触放電は試験器の先端を試験対象に直接接触させて行い、気中放電は試験器の先端を試験対象に近づけて行います。 間接放電試験: 垂直結合板および水平結合板に対し放電を行います。これにより、間接的な静電気放電の影響を評価します。 放電回数: 1秒間隔で少なくとも10回の放電を両極性で行います。これにより、試験対象の耐性を確認します。
試験結果はどのように分類されますか?
試験結果は、静電気放電に対する電子機器の反応に基づいて以下のように分類されます。 仕様範囲内の正常動作: 静電気放電があっても、電子機器が正常に動作し続ける場合。 自己回復が可能な一時的な劣化: 一時的に機能や性能が低下するが、ユーザーの介入なしに自動的に回復する場合。 オペレーターの介入が必要な一時的な劣化: 一時的に機能や性能が低下し、システムの再起動やオペレーターの介入が必要な場合。 回復不能な劣化: ...
試験環境の条件はどのように設定されますか?
試験環境の条件は、試験結果に影響を与えないように厳密に設定されます。具体的には以下の通りです。 周囲温度: 15℃~35℃ 相対湿度: 30%~60% 気圧: 86kPa (860mbar)~106kPa (1060mbar) 電磁環境: 試験結果に影響を与えないレベル
試験器のセットアップはどのように行われますか?
試験器のセットアップは、試験対象の配置や接続方法を含めて詳細に規定されています。以下は一般的なセットアップの例です。 卓上機器: グラウンドプレーンの上に高さ0.8mの木製机を置き、その上に水平結合板(1.6m×0.8m)をのせます。水平結合板は470kΩの抵抗2ヶでグラウンドプレーンに接続します。 床置き機器: グラウンドプレーンの上に高さ0.1mの絶縁支持台を置き、その上に供試品を乗せます。垂直結合板も470kΩの抵抗2個でグラウンドプレーンに接続します。
試験手順の詳細はどのようになっていますか?
試験手順は、静電気放電の影響を正確に評価するために以下のように行われます。 直接放電試験: 接触放電および気中放電を行います。接触放電は試験器の先端を試験対象に直接接触させて行い、気中放電は試験器の先端を試験対象に近づけて行います。 間接放電試験: 垂直結合板および水平結合板に対し放電を行います。これにより、間接的な静電気放電の影響を評価します。 放電回数: 1秒間隔で少なくとも10回の放電を両極性で行います。
試験結果の報告には何が含まれますか?
試験結果の報告には、試験条件および試験結果が含まれます。具体的には以下の内容が記載されます。 試験の目的と概要 試験対象の詳細 試験環境の条件 試験手順の詳細 試験結果の分類と評価
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